
JTSCカウンセラー 有賀朋子 |
こんにちは、JTSCカウンセラーの有賀(あるが)です。
今年のGWは、いまだかつてない10連休となりました。
まさに歴史的な出来事である、天皇の退位と新天皇の即位が行われ、
新元号「令和」の時代がスタートしたことによる連休でした。
さて、皆さんはどのように過ごしていましたか?
学校生活のエンジン再始動は、スムーズにできましたか?
◎連休明けに起こる負の症状。
かつては、5月の連休明けになかなか学校生活のリズムに
適応できずに欠席や遅刻が増え、
だんだん気力や集中力が落ち閉じこもりがちになったり、
自分の方向性に疑問を持つようになる『五月病』という症状が見受けられました。
それは、新しい環境への適応がなかなかうまくいかないことから起きる症状です。
それと同じような症状を今皆さんが感じていないかしら…と、今年はとても心配しています。
4月に学校生活がスタートして、「新しい学校生活はこうしたペースで進んでいくのだな…」と
思ったとたんに5月の連休になりました。
それも、今までにない長い連休で、すっかり生活ペースが狂ってしまったことでしょう。
特に連休中に夜型の生活が続いていた場合は、
学校生活のペースに戻すのに大変だったのではないでしょうか。
◎日常生活のリズムをリセットしよう。
「なんとなく体がだるい」「いつも睡眠不足な感じがする」
「なかなか集中できない。いらいらする」
このようなちょっとした不調が続くようでしたら、要注意です。
週末にゆっくり休んで、生活ペースをリセットするように心がけましょう。
今までも何度かお話ししてきたように、
日常生活のリズムを整えるためにはいくつかのルールがあります。
思い出してもらえるかしら……そう、
第一に『朝起きる時間を整える』こと。
あなたの授業のスケジュールに合わせて遅刻しないように起床しましょう。
そして、次は『食事を整える』こと。
ちゃんと朝ご飯を食べて、登校できるのがベストです。
でも胃腸が弱っている状態でしたら、消化の良いものや栄養補助食品、
バナナやリンゴなどでもよいので何か食べることが大事です。
もちろん規則正しい食事時間を守ってね。
ラストは、『身体を動かす』こと。
どうしてもパソコンの前に座りっぱなしの生活で、外に出ていないという人は、
ちょっとコンビニまでとかちょっと本屋まで出かけましょう。
できればそのついでにちょっと散歩をして帰ってくるのもいいですね。
このような生活習慣を意識して続けることで、
生活リズムが整い気分や気力も落ち着いてきます。
◎不調が続く場合は、一緒に解決しよう。
不調を持ち越さないで、5月中には学校生活のペースに適応できるようにしていきましょう。
もし、「自分で工夫してみたけれど、思っているような成果がみられない」
「何週間も不調が続いて、自分ではどうしていいかわからない」と感じているようでしたら、
JTSCに相談予約を入れてください。
ご一緒に、あなたに合った方法で解決していきましょう。
★五月病と適応障害★
◎五月病とは。
『五月病』とは正式な病気ではありません。心や体の調子が優れず日常の活動に差し障りがある状態の総称であり、時期的に5月頃に頻発するためそう呼ばれています。
一般的に4月に年度が切り替わり入学や入職、その他、新たな活動が始まります。そのような新しい体験には緊張感などのストレスが伴い一定期間続きます。その後 5月の連休に入り、ストレスが緩み始めますと、それまでの疲れが出てきます。疲れは体だけではなく、脳にも貯まっていますから心の調子も優れないという状況に至るわけです。
これが連休中に回復される人と、連休後も残る人がいます。連休後にも回復していない状態が『五月病』と呼ばれものです。(バックナンバー038参照)
◎五月病から適応障害へ。
心の疲れが回復しないと、不安感、緊張感、眠れない(覚醒状態)、イライラ感、興味関心の低下(楽しくないといった状態)などといった自覚症状が表れます。また、それらの症状に影響されて考え方もネガティブになったりもします。
例えば、新入学生であれば、まだわずかな期間しか授業を受けていないにも関わらず、「自分はこの勉強に向いていない、才能がないのではないか、進路選択を間違えた」といった考えに陥いるなどです。こういった考えは、五月病を原因とする誤った認識であることが多いと思われます。このような状態は徐々に回復していくのが大半ですが、その状態が継続される、ある
いは悪化するような 場合もあります。
こうなりますと、五月病から『適応障害』という正式な疾患名(病気の名前)がつくものとなります。『適応障害』とは、ストレスが大きすぎて解消することがかなわなくなることです。
五月病のように一時的ではなく、継続的に心身の調子が優れず学校や職場の活動が思うようにできなくなり、心も辛い状況が続くというものです。
◎適応障害にならないために。
このように、五月病はストレスが原因でその解消がうまくなされれば回復していきますが、解消できないと適応障害などに悪化してしまう恐れもあります。
専門的には、脳の神経伝達物質が関わっていると言われています。神経伝達物質の中でもモノアミン系と呼ばれるドパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの量が少なくなってくると様々な不具合が出てきます。ドパミンは「やる気」や「喜び」、ノルアドレナリンは「興味」や「根気」、セロトニンは「不安」や「イライラ」といったことに関係しているのです。ドパミンは運動などをすると上がります。セロトニンはバナナなどの食物に多く含まれています。そして、この3つはそれぞれに連携しあってバランスをとっているのです。
五月病は誰でもなる可能性がありますが、その後に回復するか、悪化するかは個人差があります。個人差はありますが、科学的なメカニズムは皆さん一緒です。ですから「どうも調子が戻らない」という方は、専門家である医師やカウンセラーなどに相談して早めに整えてもらう方が生活の被害は少なくて済みます。
連休が明けても調子が戻らない方は
一人で考え込まずに「助け」を求めましょう。
次回更新は、新しい生活、新しい時代の真っ只中!の6月14日頃です。ぜひお楽しみに。
バックナンバー
|